本命の試験〜後編〜

二日目になった。
今日は朝からスタートで、四科目の試験がある。
こんなに試験ばっかりしてどうすんだ?
やっぱり地方分権が騒がれているから慎重に人材の選定をしたいのかね?
今日の種目は『教養試験』『小論文』『事務適正検査』『専門試験』

ほとんど間違いないだろうが、最も重要なのは教養と専門だろう。
小論文は教養+専門で光る奴の答案しか見ないだろうし、事務適正などお遊びだ。
さて…市役所型の試験と言えど、油断はできんが…。
特徴は40問必答ということであり、国Ⅰや国Ⅱのように苦手教科を回避することは許されない。
捨て科目は完全に運任せという選択になってしまう。

実際にやってみた感想。
…冗談じゃない、コレが市役所型ですか!?
明らかに国Ⅱよりレベル高いって!!
時間もギリギリだったし、解答を確かめる時間も取れなかった。
国立大職員の試験は一般知能がやや簡単だったが、これはどうなの?
知識も知能もキツかったイメージがあるが…。
半分取れればいいんじゃない?
ちょっとこれは自信がない…。
それと後悔したことがある。
分度器、持ってくりゃよかった…。
国家公務員の試験では禁じ手らしいが、ここでは使用可であった(だったはず)
こういうときに限って角度を出せとかいう問題が出る…持ってこなかったのはうかつだった。
地方公務員の試験を受けるときには、分度器や物差しは必須アイテムと心得よ!!

次に小論文だ。
過去のデータを見ると、30分で600字の試験が出たという例がある。
もちろん小論文対策もしてきたが、どうなることやら…。
与えられた課題『少子化・高齢化が進む中で、あなたが思う対策について記せ』
おっ、出た出た♪
予想問題とドンピシャです☆★
小論文はヤマを張っても、十分に当てられる科目だ。
ここで稼がなきゃどうするって話だが、見てくれるのかな?
字数の制限は無く、枠内に収まればいいらしい。
俺はぎっちり最後の行まで書いたが、時間がかなり短いので字が汚い…(笑)
だが、内容については問題ないだろう。
隣の奴など3行しか書いてなかった(爆)
やはり小論文は作文と違い、知識の量で質が決まってくる。
対策をするのとしないのとでは大違いであろう。

午後からは事務適正検査と専門科目。
まずは前者の試験である。
俺はこの対策を全くやってない…いや、そもそも何をやるのか知らない。
おそらくSPIだろうと思って、テキストは今までに何度か見たことがある。
短い時間で大量の問題を、いかに迅速かつ正確に解くかというものだ。
今回の試験は10分で100問…(汗)
マーク式の試験だが、あらかじめどんな内容の試験なのか告知される。

・この文字と同じものは、次の5つのうち、どれか?
(例:341−RUDL−egmと同じ並びをしたものを選ぶ)
・この図形と同じものは、次の5つのうち、どれか?
(例:円の中に小さい白丸、黒丸がいくつか入っており、5つの図は例の図と向きが違うが、例のものと同じものを選択する)
・次の計算をせよ。
(例:3×5−60÷6=?…というように、必ず答えが1〜5に収まる)

最も厄介なのは二番目の図形の問題だが、これでかなり時間を食ってしまった。
俺の十八番の公文式ハイパー計算力(爆)を使うなら三つ目だが、この試験、ルールが決まっている。

・問題を飛ばして解答した場合、一問につき一点減点とする。
・誤答となった場合、一問につき一点減点とする。
・文字、図形、計算の順で(10問、10問、5問ずつ)出題される。

これでは得意分野を攻めることは出来ないのだ。
結局、俺は52問目でタイムアウトとなった。
この試験、どれだけできりゃいいんだろう?
周りをチラチラ見てみると、どいつも50問前後の解答だった。
俺はなるべく正確性を重視して解答していったつもりだが…。

これはどうでもいい、勝負の中の勝負は次の専門試験である。
市役所で農学の問題…とことん調べたが、データはまるでない。
マーク式ではないところを見ると、おそらく市役所の農政課の連中が考えたものだろうと推測される。
マーク式なら人事の連中が作成するからな…。
問題をもらうと、予想はドンピシャだった。
いかにもワープロ打ちしたような感じのデザイン。
問題も難易度は決して高くない。
大卒の学生を対象にしているくせに、この程度なら短大生でも書ける(笑)
大問が六題あり、以下の通りであった。

・茎頂培養について説明せよ。
・障害型冷害について説明せよ。
・拮抗作用について説明せよ。
・カバークロップについて説明せよ。
・土壌改良資材について説明せよ。
環境保全型農業に対するあなたの考える方策を800字以内で記せ。

最初の五題は、いわば語句説明だ。
ちょっと論点が逸れたり、不足したところもあったかな?と感じはしたが特に問題なく記述できた。
最後の800字で書けって問題だが…。
私の研究室では『環境保全型農業』を念頭に置いて研究しておりますのよ(笑)
まさしく俺のために作られたような問題♪♪♪
全く問題なく解答!!

しかし、この問題を見ると思うところがある。
どう考えても動物・家畜関連の範囲から出題はされていない。
こりゃ畜産学を専攻している受験生、キツイだろうな〜。
もう一人は確か水稲を研究しているとか言っていたから、解答には困らんだろう。

また、やたらと環境保全に関係する問いばかりだと思った。
この市のホームページを見ても環境保全について書いてあるし、やっぱりこれを重視して農業やってるのかな?
だとしたら面接で環境保全の方策に携わりたいと話した俺が有利か!?

でもなあ…総合して振り返ってみると、やっぱり教養科目はできなさすぎだ。
今まで受けた国Ⅱや国立大職員の方が、よっぽどマシに思える。
頼むから足きりにならないで!!
足りなかったら、専門科目とか面接から点数を補給して!!
他の二人、低い点数を取ってくれ!!

もう情けないようだが神頼みしかない、終わってしまえば後の始末なんだ。
とりあえず、これで終了した。
あと一回、試験があるが行政区分。
はっきり言って、二週間で専門試験をどうにかしようというのは無謀極まりないと思っている。
しかし、勝負は終わってみないとわからんぜ。
無駄な抵抗だとわかっていても、俺は諦めん!!